住宅基礎仕上げとは

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住宅基礎とは、地盤(地面)と建物の間で、建物を支える役割を果たしているコンクリート部分のことです。

これまでの基礎仕上げに関して、打設した基礎コンクリートのジャンカやピンホール、打ち継ぎの段差をなくし、美観を整えるためにモルタルの刷毛引きで仕上げられていました。

しかし従来のこうした作業だけでは、実は住宅基礎の保護には不十分です。コンクリートには、大気中の二酸化炭素(CO₂)に触れると、本来の強アルカリ性から中性化する性質があります。

中性化すると鉄筋の腐食が進行する、乾燥収縮による細かいクラックの発生、さらには地面から水分を吸い上げて外観も汚れてしまいます。さらに、中性化すると鉄筋の腐食が進行することにより、安全性が損なわれることがわかってきました。

最新の技術に基づく住宅の基礎仕上げを行うことにより、コンクリートの中性化や、微細なクラックを防ぎます。それにより基礎の耐久性が向上するだけではなく、美観も保てる家づくりが実現します。

近年環境問題は、私たちの身近な課題となっています。なかでも地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出をいかに削減するのかは、まさに国をあげての大きな問題です。

実は私たちの住宅の基礎コンクリートも、温室効果ガスの排出と密接な関係があり、住宅基礎仕上げを行うことで環境に優しい家づくりが実現します。

基礎コンクリートの劣化は、次の3つの段階を経て起こります。

1.コンクリートのひび割れ

2.コンクリートの中性化

3.鉄筋の腐食

コンクリートの表面、特にひび割れから外部の二酸化炭素が取り込まれ、コンクリートの中性化が進行し、基礎部分に入っている鉄筋の腐食が発生します。

こうしたメカニズムを正しく理解し、できるところから対策をはじめることで、基礎の耐久性を高め、家の寿命を伸ばすことができます。

最近は、住宅基礎仕上げを施している住宅を多く見かけるようになりました。住宅基礎に使われているコンクリートに基礎仕上げを行えば雨風による汚れを防げるため、美観性が向上する効果もあります。

しかし住宅基礎仕上げを行う本当の目的は、美観性の向上だけではありません。本来の目的は、長寿命な家づくりにあります。