住宅基礎の長寿命化対策
countermeasure住宅基礎の長寿命化対策
住宅基礎の長寿命化には、外側対策、内側対策の2つの方法があります。
正しい知識と方法で住宅基礎を長持ちさせ、子や孫の代まで引き継げる快適な住まい作りが実現しましょう。
目次
基礎の長寿命化に有効な対策
①強いコンクリートを使用する。
〇中性化が進みにくくなり耐久性が上がる。
×クラックからの中性化の進行は止められない。
×生コン時の流動性が悪化し、作業効率が落ちる。
△生コン価格の変動による影響を受ける。
②かぶり厚さを大きくする。(鉄筋までの距離を延ばす。)
△厚みには限界がある。
×設計上の変更が多い。
△生コン価格の変動による影響を受ける。
③仕上げ材で保護する。
◎中性化の原因となる二酸化炭素との接触を防ぐ。
〇導入が簡単。
〇価格の変動を受けにくい。
基礎の外側の長寿命化対策
基礎コンクリートの外側を、弾性ポリマーセメントモルタルで保護することで、空気中の二酸化炭素にふれるリスクを軽減できます。その結果コンクリートの中性化を抑制し、ヘアークラックも抑制することができます。紫外線により劣化を防ぐためには、アクリルシリコン塗料による保護が必要です。
〈タイル張り〉
◎中性化抑制効果が高い
〇デザインの選択肢がある
×コストが高い
×施工に専門的な技術が必要
×修繕にコストと手間がかかる
〈モルタル刷毛引き仕上げ/櫛引仕上げ〉
◎コストが安い
〇補修が容易
×中性化抑制効果が低い
×デザインの選択肢がない
×施工に専門的な技術が必要
×経年劣化による汚れが目立つ
〈弾性ポリマーセメントモルタル / アクリルシリコン塗料仕上げ〉
◎中性化抑制効果が高い
◎補修が容易
〇経年劣化による汚れが目立ちにくい
〇デザインの選択肢がある
〇タイルに比べてコストが安い
基礎外側は、水・二酸化炭素・紫外線による悪影響を受けやすいため、
弾性ポリマーセメントモルタル+アクリルシリコン塗料仕上げが理想!!
基礎の内側の長寿命化対策
内側の長寿命化対策には、コンクリ―トの中性化抑制効果のあるポリマーセメントモルタルの使用が効果的です。
コンクリートの型枠を外した後すぐに塗布することで、コンクリート表面の乾燥を防ぎ水分を保つことで、ヘアークラックを抑制します。さらに、硬化反応に必要な水分が保たれるため、緻密なコンクリートが形成されます。
仕上げ材ありと処理なしコンクリート中性化の違い
仕上げ材あり 20年相当
処理なし 20年相当
住宅基礎を長寿命化することによるメリット
基礎コンクリートの中性化を防ぐことによる環境への影響
〈内側基礎に塗布〉
・中性化抑制
・基礎の初期強度向上
・ヘアークラックの抑制
〈基礎外側に塗布〉
・中性化抑制
・ヘアークラックの保護
・美観性向上
〈住宅の高耐久化〉
・基礎の中性化抑制
・基礎を残し建て替え
〈地球へのメリット〉
CO₂排出量 約7.5トン削減!
産業廃棄物量 約50トン削減!
(住宅1棟あたり)